ラフテレーンクレーン／オールテレーンクレーンの伸縮ホースリール／ケーブルリール部品を販売。カタログが無い場合には有料にて販売もしています。全メーカーの部品を全国にお届け。

一般の方、同業者の方などどんな方でも部品のご相談をお受けします。

1. ホースリール・ケーブルリールとは？役割と種類

ホースリール・ケーブルリールは、クレーンブームの伸縮に応じてホースやケーブルを巻き取る機構。伸びたまま放置するとホース損傷や断線につながるため、巻き戻し機構にはバネ式やスプリング巻式など複数の方式があります。主要部品はスプリング、軸受け、ブレーキ機構、ガイドローラーなどで構成され、耐摩耗・適正な巻き付け制御が求められる重要部品です。

2. 動作が引っかかる／巻き戻らない原因とは

以下のような症状がある場合、リール内部部品に問題がある可能性が高く、早期対応が必要です：

• 🔧 巻き戻しに力が必要、途中で止まる
• 🌀 巻取りが斜めになり、重なったりたるみが生じる
• ⚠ 巻き取り音に異音（キリキリ、ガタガタ）が混ざる
• ❌ 逆回転しない、ホースが戻ったまま留まる

原因には、スプリングの摩耗・切れ、ガイドローラー劣化、軸受け錆、内部汚れなどが考えられます。これが続くとホース損傷・断線に発展しかねません。

3. 新品・中古リール部品の選定ポイント

選定時には以下の項目が重要です：

• スプリングのバネ力：指定N値が維持されたもの
• 軸受けタイプ：ローラーベアリングやメタルブッシュの確認
• ローラー材質：POM樹脂やスチール製で耐摩耗性が高いもの
• ブレーキ機構：自動ロック・摩耗調整機構の有無確認
• 再整備履歴：中古では清掃・グリスアップ・テスト済の確認

新品は品質保証付きで安心ですが、中古整備済みならコスト削減と性能確保を両立できます。

4. 交換作業の流れと現場での注意点

交換作業は以下の手順を厳守してください：

• ⛔ 機体停止・ブーム固定・圧力リリースを徹底
• 🧼 ケース開放・内部清掃を行い異物や錆を除去する
• 🔧 スプリングやローラーを古いものと比較し性能確認
• 🛠 新品／整備済部品を正しい向きでセット
• 🧴 グリス注入・軸周りに潤滑剤を塗布
• 🔩 ケース閉鎖・規定トルクで固定、巻取りテストを実施
• 🚫 作動確認し異音や滑りムラが無いか最終チェック

巻き戻し不良が改善しない場合は再開閉作業を行い、原因部位の再確認をしてください。

5. 導入後の変化と効果的な使用例

事例：O社では巻き戻し時に引っかかりが頻発していたため、スプリングとローラーを新品交換。作業効率は導入前と比較して30％向上し、ホース摩耗や断線がなくなり、クレーン稼働率も上がりました。
また、P社では中古整備済品を取り入れて部品費を50％カット。それでも不具合は発生せず、同様の効果を得ています。

6. トラブルを防ぐための点検・運用ルール

安定稼働のために以下のルールを導入してください：

• 🔍 交換後50時間以内に巻き戻しスムーズさ・異音を再チェック
• 📋 作業記録ログ：毎点検で状態を記録し劣化傾向を把握
• 🧮 100時間稼働後にグリスアップ・ブレークテストを実施
• ⚠ 巻取りにムラが出たら原因を特定して部品チェック・交換

このルールを徹底すれば、リール部品の寿命が約1.7倍に延び、事故や大トラブルを未然に防げます。

まとめ｜巻き戻し不調の解消には“選定・施工・ルール整備”が必要

状況	対応策
巻き戻しが引っかかる	即部品交換＋巻戻テスト
部品選定	新品＝信頼性／中古＝再整備＋コスパ
交換作業	清掃＋潤滑＋規定組付＋テスト
定期点検	50h/100h＋ログ＋グリスアップ

ホースリール・ケーブルリールの巻き戻しトラブルは、クレーンの安全性と稼働率に直結します。部品の選定・交換手順・運用ルールという“３点セット”を現場で定着させることで、クレーンの信頼性・作業効率・コストも向上します。ぜひ社内体制に導入して、安心できる現場環境を整えてください。