ラフテレーンクレーン／オールテレーンクレーンの伸縮油圧シリンダ シールキット部品を販売。カタログが無い場合には有料にて販売もしています。全メーカーの部品を全国にお届け。

一般の方、同業者の方などどんな方でも部品のご相談をお受けします。

1. 油圧シリンダとシールキットの基本構造

クレーンの伸縮油圧シリンダはブームの伸縮を油圧で制御する装置で、内筒・ピストン・ロッドを密封するシールキットが職務の中心です。シールキットは内部圧力を外部へ漏らさず、外部からの汚れや水分の侵入も防止します。これが劣化すると、動作が鈍くなり、操作性と安全性にまで影響が出ます。

2. 伸縮不良やにじみの症状から分かる故障サイン

以下のような症状が見られたら、シール劣化や油漏れが疑われます：

• ⏳ ブームの伸び・縮みが遅い、動作に引っかかりがある
• 💧 ロッド周辺から油ジミや滴下が広がっている
• 📉 圧力計が下がり、作動圧が安定しない
• 🎧 金属音や「キュッ」といった異音がする

これらは、ブーム伸縮に必要な油圧密封性が失われている証拠であり、早期交換が必要です。

3. 新品・中古シールの違いと選び方

選定の際のポイントは以下です：

• 素材: 耐圧・耐退色性に優れたNBR・FKMなど
• 寸法適合: 純正相当の高精度互換品
• 再整備履歴: 中古は清掃・エア抜き済のものを選ぶ
• 付属部品の有無: ガイドリング／スクレーパー等の付属品もチェック
• 保管条件: 高温・直射日光・溶剤接触なしで保存されているか

新品は精度・保証面で安心ですが、中古再整備品なら費用削減と即応性を兼ね備えた選択も可能です。

4. 交換作業時の具体的な手順と注意点

交換作業は以下の手順で慎重に行いましょう：

• ⛔ 油圧オフ・圧力抜き・車体固定を徹底
• 🧼 ロッド・内筒の清掃、錆・傷を研磨除去
• 🧴 シールに専用グリスを塗布し、均等圧入
• 🔩 ガイドリング・スクレーパーも再組み立て
• 🔧 規定トルクでボルトを締め、油圧を戻す
• 🚿 エア抜き・差圧チェック・漏れ確認まで入念に実施

この手順を省略すると油漏れや引っかかりが残るため、品質保証のために必ず全行程を守りましょう。

5. 修理後の改善事例｜現場の声と導入メリット

事例：M社ではシール交換でブームの伸縮速度が約25％改善され、油漏れが完全に停止。作業時間の短縮に加え、安全性も回復しました。
中古整備済みキットを使用したN社でも、性能維持とコストカットを同時に実現し、高評価を得ています。

6. 長持ちさせるための点検ルールと定期整備

寿命延長のための現場ルール：

• ⏱ 交換後50時間で漏れ・動作チェック
• 🔁 100時間ごとのロッド清拭・クリーン・圧力点検
• 🔍 寒冷地仕様では凍結防止剤影響の有無も観察
• 📄 異音・じみ漏れ時は整備記録を付けて次期交換へつなぐ

これらのルールを映した現場マニュアルで、シールキット寿命は約1.7倍に。突発トラブルも未然に防げます。

まとめ｜伸縮性能の復活は“選定・交換・整備習慣”で決まる

状況	対策
伸縮が遅い／にじみ漏れ	即点検＋シール交換
部品選定	新品＝高性能／中古＝整備履歴＋コスパ
交換施工	清掃＋潤滑＋正確な組付け＋漏れチェック
定期点検	50h/100h／ログ記録＋メンテ履歴管理

ラフター・オールテレーンクレーンの油圧シリンダ伸縮性能は現場効率に直結します。新品・中古問いませんが、“品質＋正しい施工＋ルール整備”の３点セットが、性能復活と事故防止の鍵です。ぜひ社内に取り入れて、信頼性とコスト効率を両立してください！